複数の商品を一度に購入された場合、1つの箱に収まらないことがあります。その際によく使われるのが、複数の箱をバンドで繋いで一つの荷物として送る「まとめ梱包(荷合い)」です。ところが、この方法は一見シンプルに見えて、実は大きなリスクをはらんでいます。配送中にバンドが外れてしまうと、送り状が付いていない無地の箱が迷子になり、お客様には「商品が足りない」と受け取られてしまいます。結果として再送やお詫び対応が必要となり、ショップの信用を落としかねません。本記事では、実際に発生したトラブル事例をもとに、失敗から得られた気づき、具体的な改善策、そして他の事業者でもすぐに応用できる学びを整理しました。

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荷物がバラけて届かない!?まとめ梱包(荷合い)の配送トラブルと改善ポイント

1. 実際に起きたクレーム事例

複数の商品を購入されたお客様には、一つの箱に収まらない場合、二つの箱をバンドで繋いで「まとめ梱包(荷合い)」として配送していました。ところが配送中にバンドが外れてしまい、箱がバラバラになることがありました。

  • 一方の箱には送り状があるが、もう一方は無地
  • 無地の箱だけが配送途中で迷子になる
  • お客様から「商品が足りない」「半分しか届いていない」と問い合わせが入る

こうして初めて、まとめ梱包のバンドが外れてしまったことに気づくのです。結果として、不足分の再送や納期遅延が発生し、お詫び対応に追われることになりました。

2. 最初の失敗と気づき

当初は「バンドをかければ大丈夫」と考え、作業を簡略化していました。しかし実際には次のような問題がありました。

  • バンドのかけ方が不十分だと配送中に外れる
  • 箱の形状が異なると隙間ができ、外れやすい
  • 十字にバンドをしても外れるケースがある

つまり、「ただバンドをかければよい」という意識が失敗の原因でした。

3. 対応策と仕組み化

改善のため、次のような取り組みを行いました。

  • バンド作業の徹底:バンドをしっかり締めることをルール化
  • 同じ形の箱:必ず十字にバンドをして固定
  • 異なる形の箱:バンドに加えテープで補強してズレを防止
  • 再発防止の仕組み化:スタッフ全員に「まとめ梱包時は必ず確認チェックを行う」ことを徹底

この取り組みにより、配送中に箱がバラけて行方不明になる事例を大幅に減らすことができました。

4. 学びとTips

  • バンドは「かける」だけでなく「締める」が重要
  • 同じ形の箱は十字バンドで安定させる
  • 異なる形の箱はテープ補強を必須にする
  • 現場で手間を惜しまないことが、後のクレーム削減につながる

まとめ

まとめ梱包(荷合い)は、一度に複数商品を発送する際に便利な方法です。しかし、配送中にバンドが外れると、無地の箱が迷子になり「商品不足」としてお客様に伝わってしまいます。このようなトラブルは、ちょっとした工夫と作業ルールの徹底で防げます。特に、同じ形状なら十字バンドで固定、異なる形状ならテープ補強を組み合わせるといった現場レベルの改善は効果的です。ECにおける顧客満足は「商品が届いてからが本番」です。品質や価格だけでなく、確実に届く梱包体制を整えることが、長期的な信頼とリピートにつながります。